|
そして、最後に交流促進施設宿泊部分についての提案である。
今年度に入って突然出てきた上記施設、正式には、新山村振興等農林漁業特別対策事業としての『交流促進施設』、その概要は、以下の通りである。役場からもらったH15.3.5付資料によると、予算獲得のために国に提出した施設の概要は、基本方針として、本町において、豊かな自然環境をはじめとする地域特性を生かした都市としての交流促進の一層の展開が必要であるとしている。そのために、交流、体験の受入窓口となる組織の新たな設置と、交流促進施設の整備により、本町独自の受け入れ体制を構築し、農業、観光、商業をはじめ、地場産業の活性化を促進する事とある。
当該予算として、3億5千万円(国費1/2、町起債1/2)の承認がおりているとのこと。事業実施主体美瑛町。管理運営主体、第三セクター(設立予定)。出資予定者 美瑛町、JA、森林組など(商工会、観光協会、JR北海道)。予算獲得のためにとりあえず出した数字は、延べ床面積、約1861u(建築面積1124u)、2階建。客室821u。体験室135u、研修室126u。廊下外406u宿泊施設として26室(ツイン、トリプル)、定員56名。予算上、収入計68,194(千円)のうち宿泊料55,440(千円)、朝食8,871(千円)と大半を宿泊関係にあてている。年間宿泊者数11,088人。これは利用日数を360日として毎日30.8人、365日計算年間稼働率で54%強の計算。
H15年5月12日、 本年度第1回町作り委員会で町長より概要説明あり。その後、町長に規模を質問。30人〜50人との回答。逆に町長より、この件に関して、「きたんなき意見を聞かせて欲しい。」との質問があったので、下記の通りに答えた。
1. 美瑛の観光客は7月、8月がTOPで6月、9月がショルダーということで他の8ヶ月間はほとんど居ないという状況の中でBB(朝食付宿泊)方式であれ素泊まりのみであれ、その交流促進施設の経営そのものが難しいと思われる。規模こそ異なるが、このままではエイペックスやテルメの二の舞になることが目にみえている。オフシーズン8ヶ月間の従業員の経費が心配だ。
2. すでに美瑛の入り込み数が下降気味もしくは伸び悩みの現在、少なからず、既存、民営宿泊施設に影響を与える。特に街なかで営業する宿泊施設に対する影響は大きい。どうしても宿泊施設をつくらなければならないのなら、最小限度におさえるべきだ。
上記1.で述べたように極めて季節性の強い美瑛の観光は、ホテルなど大規模経営にむいていないのが実態である。たとえオフシーズン8ヶ月を閉めたとしても、オンシーズン4ヶ月のみに来てくれる正規従業員はいない。アルバイトのみでは、夕食を出さないにしても、予約、フロントの業務はこなせない。町の中心部にビジネスホテルを作る事により、街なかの活性化につながるという考え方も有るが、ヤマサホテルがなくなった後、街なかにできた2、3軒の宿屋がビジネスホテル的機能を果たしている。また、美瑛駅まで30分の旭川駅周辺には、最近5000円前後で泊まれるビジネスホテルが沢山作られている。たとえ美瑛でのビジネスであっても数多くの飲食店がある旭川駅周辺の方が便利と考える人も多い。また、観光客は、宿屋で夕食をゆっくりとくつろぎながら食べるのが楽しみであり、一旦チェックインしたあと、外に出て食事をとる人は少ない。
上記から、概要で示されたBB方式、素泊まり宿泊施設での、利用日数360日、毎日30.8人、365日計算の年間稼働率54.6%強というのは、季節要素の極めて強い美瑛の観光及びビジネスでは、大変に難しい数字ということになる。そこで、提案だが、交流施設の宿泊部分に関しては、できるかぎり規模を小さくし、そのかわりにユニバーサルデザインにして健常者だけでなく、障がい者と介護者が満足できるような設備を整えた宿泊施設を作り、「さすが、人の心を癒してくれる『丘のまち美瑛』だ」と、全国の人々から注目を集めるようなものにするというのは、どうだろうか。美瑛のためにもなるし、交流施設としての意味も深まると思う。
この事業の1億7千5百万円は町起債(内、過疎債が70%のため、町の持ち出しは5250万円)であり、運営費などは町税で支払われることになるのでそれを生かした施設を作って欲しい。いずれにしろ、最初に記載した予約概算の数値、内容は予算獲得のためにとりあえず作ったものであり、ただでも逼迫している町予算の中でこれ以上借金を増やさないよう我々町民が今後、早急に中身の検討をする必要がある。「交流促進施設」は本年度予算であり、遅くとも設計は1月中に終了していることを考えれば、10月中には最終提案を決める事になると思われる。『丘のまち美瑛』の観光そのものが、年間を通じて利益の上がるものであるならば、とっくに大手の観光業者が駅周辺にホテルを建てている。1日も早い時期に、町民や宿泊関係者に説明会を催し、意見を吸収する機会を設けて欲しい。
美瑛ポテトの丘 P
|